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 Splinter Cell Pandora TomorrowプロデューサーDomitille Doat氏へのインタビュー
 
スプリンターセルの大成功に開発チームは驚きましたか? 続編を作る心境は?
またPandora Tomorrowを制作するにあたって、一作目から学んだことはありますか?
驚くことはありませんでしたが、とても安心しました。一生懸命作り上げたのにプレイヤーが見向きもしないのはつらいことですから。
またたくさんの人にプレイしてもらうと、それだけフィードバックも多くなり、とても有益でした。
レベルデザイン全般にわたってリアルなステルス性を貫くことがほぼ必須でしたが、それはプレイヤーからも十分に評価されました。これは重要なことです。
スプリンターセルはさまざまなゲームや世界観を混ぜ合わせた代物ではありません。リアルな潜入とステルス性に焦点を絞ったゲームです。

Pandora Tomorrowは何もかもを詰め込もうとしたタイトルではありません。濃密でリアルなステルス体験をより深めるものだけを取り入れています。それはつまり、限定的なプレイ状況、より幅広い設定、さまざまなNPCの行動、新たなアクション、進化したビジュアル効果、そしてもちろん新たなゲームモードであるマルチプレイです。

ストーリーについて教えてもらえますか?
またリアルな設定をどのようにして作り上げているのですか?
スプリンターセルの脚本家であるJT Pettyが、Pandora Tomorrowの脚本も担当しています。
前作と同じ人間が担当することでスプリンターセルのカラーが出ますし、大きな改善と進歩が可能になります。我々はスプリンターセルワールドのルールを確立しています。
つまりテクノスリラー物に見られる、トム・クランシースタイル、リアルさ、組織の内部情報、複雑な愛国主義、技術中毒、地政学的陰謀です。

ストーリーには多くの要素があります。
  • コンセプト重視:スプリンターセルよりもプロットをシンプルにし、プレイヤーが素早く効率的に解釈し、理解できるようにする
  • ユーザの拡大:とっつきやすいストーリーと魅力的なキャラクター
  • キャラクター主導の陰謀:地政学的な設定や世界情勢の要素はあるが、プロットの中心はキャラクターになる。国家の野望はキャラクターの野望を反映する
ゲームはアメリカ政府に支援された新たな東ティモールの民主国家が、インドネシアに抵抗するという危機からはじまります。
インドネシア政府はアメリカの支援が内政干渉であるとして、ディリ(東ティモールの首都)のアメリカ政府の建物へ攻撃を仕掛けるテログループに経済援助を行います。
テロリストのリーダーであるスハディ・サドーノはカリスマ的で魅力あふれる軍人で、たとえ強大な国家であっても他国の問題に干渉する権利はないという考えを持っています。

Pandora Tomorrowはさまざまなプラットフォームで開発されています。多機種で開発する問題点はありますか? またすべてのプラットフォームのスペックを最大限に活用することはできますか?
同時に多くのプラットフォームで開発できるリソースと人材がある限り、問題は発生しません。
各プラットフォームでスペックを最大限に活用しようとしているのは、それぞれ別々の開発チームです。スプリンターセルでも同じ手法を用いており、完璧に機能しました。

新たな面白いガジェットは追加されていますか? またよりリアルにするために専門家の意見を聞きましたか? よろしければお気に入りのガジェットを一つ挙げてください
私が気に入っているのは光学ケーブルで、毎回のように夢中になって使っています。Pandora Tomorrowでは熱探知とナイトビジョンを備えた新たな光学ケーブルが登場します。
新しいガジェットはすべて元CIAや兵士の専門家の意見を採り入れています。

オンラインモードはオフラインをそのまま拡張したものですか?
どのようなものになるのでしょうか?
前作のファンならばサム・フィッシャーは一人で、単独行動をすると誰もが知っています。つまりフィッシャーをオンラインでプレイできるわけではありません。
そうではなく、"シャドウ・ネット"と呼ばれる小集団を必要とする新たな潜入作戦を、NSAが実験しているというストーリーを用意しています。シャドウネットはNSAが単独潜入ではうまくいかないと判断したときに召集されます。
サム・フィッシャーのゲームプレイによく似たシャドウ・ネットのスパイをプレイできますし、またその敵である傭兵集団も操ることができます。

2つのチームには正反対の能力が備わっているので、プレイヤーは属するチームによってゲーム中にまったく異なった感情を感じることができます。傭兵ならばフルに装填した武器を持っていても、暗闇や縦に長い場所、狭い場所に不安を感じるでしょう。それらの場所はスパイの得意とする場所だからです。

ゲームのデフォルト設定では2対2の対戦を楽しめます。ただし設定は変更できるので、1対3でもプレイできます。もっとも重要なのはステルス性をそのままオンラインに持ち込んだ点です。
ステルスゲームでは十分に予想し、観察した結果として、行動があります。またステルス性には緊張がつきまとい、緊張によって行動のペースは遅くなります。
したがってプレイヤーの数がゲームプレイに直接影響を及ぼすことになります。ゲームに参加するプレイヤーの数が多ければ、プレイヤー同士の遭遇や行動のペースを制御するのは難しくなります。
ゲーム内のプレイヤーが多すぎるとランダムな遭遇が多くなりすぎ、行動も早くなりすぎます。そして敵の行動を予想した先回りができなくなり、緊張感を保ち続けることも不可能になります。
我々が4人によるプレイが最適だと決定した理由はこういったものです。

ステージはまったく異なった環境と設定のものが8つ用意されています。すべての行動が別々の場所で同時に起こっているので、1日の中のさまざまな時間帯が舞台となります。 ゲームモードはいくつかあり、もちろん目的によって変わります。

メインとなるのは"無力化"と呼ばれるモードです。スパイの場合、目標に到達してこれを無力化します。傭兵側なら防衛します。
また"抽出"と呼ばれるモードでは動き回り、追いかけ回るゲームプレイになります。スパイはまず目標に到達し、これを"安全な"場所まで移動させるためです。FPSの古典的なCTFに似ています。

また"サボタージュ"というモードでは、傭兵側は追跡ツールを最大限に利用し、スパイ側は奇襲をかけます。スパイは目標の周りにリモートモデムを仕掛け、目標の機器を無力化します。傭兵側はモデムのプロセスが完了する前に発見し、破壊します。
最後にIDタグはわかりやすいモードといえます。スパイは殺傷武器を装備していて、目標は傭兵が持っているIDタグです。

Unrealエンジンを使う上で難しかったことは何ですか? また何か問題はありましたか?
たしかに我々はUnrealエンジンを利用して開発を行いました。しかし同時にオリジナルのパターンエディタやグラフィックエンジン、ツールも利用しています。
開発で重要なのは、開発がよりスムーズに、より快適に、より生産的になるツールを追加することです。こういったツールはUbisoftのもので、ほとんどはスプリンターセル向けのものです。

ハードウェアのスペックによる問題や限界はありましたか?
またなぜスプリンターセルはこれほど人気が出たと思いますか?
人気が出たのはスプリンターセルにはっきりとした特徴があったからです。明白な特徴を持ったタイトルを作り出すのはもっとも難しいことでしょう。そのためにはチームの全員が必死の努力を重ねなければいけません。
実際、ゲームデザイナーにとってはまったく現実離れしたアイテムを考え出す方がよほど簡単です。グラフィックアーティストやエンジニアはリアリティやライセンスのことを考えずに、SFXを駆使することができるからです。ただどんなにすばらしいアイテムでも、それでは退屈なものになってしまいます。
ハードウェアによる制限はありませんでした。

AIはどのように改良されたのですか?
スプリンターセルのAI開発は2つに分けることができます。
一般的なAIは1人の開発者が手がけ、それぞれのレベル特有のイベントはAIエンジニアの助言を得て、レベルデザイナーたちが手がけました。コードは満足のいくもので、一般市民と衛兵たちの反応の違いが顕著になりました。
AIは最終的なクオリティという意味で重要ですから、ベストを尽くしました。

ふつうは体験できないようなすばらしいステージはありますか?
フランスのパリ・ニース間を時速300kmで駆け抜ける列車の屋上です。

ありがとうございました

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