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XNEWSゲームレビュー Fable 一人の英雄の生涯を描くアクションRPG
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英ゲーム界の重鎮ピーター・モリニュー氏が家庭用ゲーム機に参入
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家庭用ゲーム機のユーザにはあまりなじみがないかもしれませんが、PCゲーム業界の偉大なゲームクリエーターの一人に、イギリス出身のピーター・モリニュー氏がいます。
モリニュー氏はポピュラスやブラック&ホワイトなど、ゴッドシム(神の視点のシミュレータ)と呼ばれるジャンルを確立した人物で、2004年には米アカデミー協会AIASの殿堂入りを果たしています。
そのモリニュー氏が家庭用ゲーム機初の作品として、3年以上の期間を費やして開発したのが、「Fable」です。
Fableは北米で9月に発売された、ファンタジー世界アルビオンを舞台にした3人称視点の3DアクションRPGです。
故郷を山賊に襲われ家族と引き裂かれた主人公の少年が、立派な大人へと成長して山賊に復讐し、世界を救う英雄になる様を描いています。
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主人公を取り巻く世界とのふれあい
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日本ではRPGというと個性的なキャラクターが織りなすストーリーを追体験するという、どちらかというと受動的な部分を楽しむものが主流です。
もちろんFableでもエンディングまで導く基本的なストーリーは用意されているのですが、セールスポイントはそこではありません。
むしろストーリーの過程でプレイヤーが(特に善悪の面で)どういった判断を下し、周囲の環境にどう接していくのか、またその決断の結果、世界がどう変わっていくのかが大きな魅力になっています。
Fableではクエストを受けることでゲームが進行していくのですが、同じ出来事に対して正反対のクエストが用意されていることがあります。
たとえば、商人を目的地まで護衛するクエストと、道中で隊商を襲って略奪するクエストです。
どちらのクエストを選ぶのかは、プレイヤーに判断が委ねられています。
街中でも行き交う人々に親しげに話しかけることもできれば、悪態をついたり、いきなり殴りつけることもできます。店でまともに品物を購入してもいいのですが、店主の隙をついて盗むことができます。
人々とどういったコミュニケーションをとるのか、それもプレイヤーに任せられているのです。
そしてすべての行動には結果がつきもので、それはFableの世界でも同じです。
Fableでは名声やモラル、好感度が数値として表現されていて、英雄的な行動や善行・悪行を重ねるたびにその値が変動し、それによって人々の見る目も変わってきます。
村を救った偉大な英雄ならば、村人からは感謝と賞賛の言葉をかけられ、子供たちからは憧れのまなざしで見られるでしょう。
しかし無辜の人々を虐殺する悪党ならば恐れられ、近づいただけでも相手は逃げ出してしまいます。
行動と結果は人々の反応を左右するだけではありません。
街中で犯罪行為を見とがめられれば、犯罪者として罰を受けて街から追い出されるでしょう。また大食いすれば肥満体型になりますし、剣を振るい続ければ筋骨隆々の体になります。
Fableではプレイヤーがどう行動し、それに周囲がどう反応するのかという、インタラクティブな部分に主眼が置かれているのです。
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独特な雰囲気を持つグラフィックとインターフェース
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グラフィックは特徴的な淡い色づかいで、うまくファンタジー世界の幻想的な雰囲気を醸し出していますし、時折挿入されるタペストリー風のムービーシーンは、Fable(寓話、伝説)というタイトルにマッチしています。
キャラクターは日本のRPGのようなアニメ調のグラフィックではないものの、違和感をおぼえるようなものではなく、すんなり受け入れられると思います。
カメラ視点もほぼ自由に動かせ、プレイの障害になることはありません。
ただマップは狭めで、フィールドを自由に歩き回って目的地までたどり着くことはできません。街やダンジョンを一本道のフィールドがつなぐ形になっています。
ですから幻想的なアルビオンのフィールドを駆け巡って堪能するという種類の自由度はなく、その点では窮屈な印象を受けるかもしれません(自由度が高いと言われたときにまず思い浮かぶのが、この種の自由度であるため、一部のユーザからは不満の声も聞こえています)。
またマップ間の移動でディスクロードがあり、ダンジョンの探索時などテンポが損なわれることがあります。この点はHDDのキャッシュを利用するなどで、改善してもらいたかった部分です。
ただし街同士をテレポートで移動できるため、むやみにフィールド間を歩き回ってロードで時間がとられることはありません。
インターフェースは独特で、アクションはすべて文字ではなくアイコンで表されています。また操作ではコントローラのスティックやボタン、トリガーをすべて駆使することになります。
ただしゲーム冒頭の少年時代と青年時代がチュートリアル的な内容になっていて、段階的にアイコンや操作方法を覚えていけるので、説明書を見なくてもプレイできるでしょう。
このチュートリアルでは同時に、Fableの最大の魅力である周囲の人々や環境に対する接し方とその反応についても、学ぶことができます。
アクションゲームとしての難易度は低めで、慎重にゲームを進めれば戦闘中に死亡することはほぼありません。
また戦闘以外で、アスレチック的なアクションを求められることもありません。
となるとアクションが得意な人にとって物足りないと感じるかもしれません。そういった人たち向けなのか、クエストを受けるときにチャレンジを宣言することができます。
チャレンジはノーダメージでクエストをクリアする、裸(防具なし)でクリアするなど、よりアクションの難易度を高く引き上げるものが用意されています。
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充実した寄り道の要素
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Fableはいわば世界を楽しむゲームですが、それだけにその雰囲気を満喫する寄り道の要素が、ふんだんに用意されています。
名声を勝ち得ることで人々から賞賛を浴びることができますが、女性からは(時には男性からも)ただの憧れではなく、恋愛の目で見られることもあります。
プレゼントを贈るなど、そういった女性たちに積極的にアプローチすることで恋愛感情が大きくなり、最終的には結婚も可能です。
残念ながら子供を作ることはできませんが重婚は可能で、しかも有名な英雄になれば声をかけるだけで、相手がたちまち恋に落ちてしまいます。
浮気者ならば、あちこちの街でそれぞれ妻を娶ることができます。
また街中では自分の家を持ったり、店をかまえて経営することもできますし、酒場でブラックジャックや神経衰弱などのミニゲームを遊ぶこともできます。
野外でも一定の条件を満たすことで進める隠しマップや釣りのポイント、埋められた財宝探しと、さまざまな脇道がおぜん立てされています。
そしてもちろん、本筋のストーリーからは外れたクエストを受けることができます。
故郷を襲った山賊に復讐するというストーリーだけを追いかければ、Fableは10〜15時間程度でクリアできるでしょう。
しかしこういった寄り道を重ねることで、その何倍もの時間、プレイを楽しむことができます。
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ロールプレイを存分に楽しめる作品
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Fableはいかに主人公になりきって行動してプレイできるか、またその反応を楽しめるのかという点で、自由度が高いRPGと言えるでしょう。
人々とのやりとりやストーリーの過程を楽しむという点では、テーブルトークRPGに共通する部分があると思います。
またマイクロソフトのJ・アラード氏はGDC 2005の基調講演で、HD時代(次世代)のゲーム像として、パーソナライゼーションを挙げていました。
個々人によって楽しみ方やプレイスタイルが異なるという点で、Fableはその先駆け的な作品といえるでしょう。
プレイヤーがそれぞれ自分流のスタイルやポリシーを持ってゲームを進めることで、ゲームの表面上では語られないストーリーを紡ぎ出すことができるのです。
開発者側が用意したストーリーだけでなく、自分から積極的に楽しさを見つけられる人にはおすすめの1本です。
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